「今日、室井室長から話があったんだ。俺、昇進するかもしれない。」嬉しそうに話す夫に、私は心から喜ぶ事が出来なかった。むしろ、夫を騙している苦しさからぎこちない笑顔を浮かべることしかできなかった。あの日...